綺麗に爪に形を整えたいけど、やすりの使い方が分からない…という方、意外と多いはず。
セルフネイルのファイリング(爪を綺麗な形に削ること)のやり方、ポイント4つをまとめました。
爪やすりの正しい使い方、削る時の角度、注意しないといけない危険な事などを、ネイリスト歴12年のネイル講師が解説していきます。
1、エメリーボードの持ち方
2、ストロークの仕方
3、支えを作ること
4、エメリーボードを当てる角度
また、ファイリングの種類、「ファイリング・バフィング・シャイニング」の違いなども解説します。
ネイル用語「ファイリング」とは?爪の形を整える理由
マニキュアやジェルネイルを塗る前に、爪の形を整えます。
自爪の形を綺麗に整えることを「ファイリング」と言い、「エメリーボード」と言う薄い爪ヤスリを使って爪を削ります。
爪の形が綺麗な形だと、仕上がりも綺麗に見えます。
基本的に、左右対称の丸みになるように整えますが、爪が短くてそこまで整えられない場合は、角ばったところがないように、全体的になだらかになるように削ります。
角ばったところがあると、ジェルが引っかかり、ジェルネイルの持ちが悪くなってしまいます。
マニキュアの場合も爪がガタガタしていて引っ掛かりがあると、そこから爪が割れやすくなるので、なだらかに削ります。
また、好みの形に削ることで、ネイルデザインや手の印象を変えることができます。
基本的な削り方に慣れてきたら、色んな形を作れるように練習しましょう。
ネイルのファイリング「爪の形の種類」
スクエア、スクエアオフ、ラウンド、オーバル、ポイントが定番の形です。
最近はバレエのトゥーシューズみたいな形で「バレリーナ」というのも人気です。
ジェル検定初級・中級、ネイリスト検定3級・2級の試験ではラウンドの形に整えます。
自然な丸みのある爪の形です。
ネイリスト検定1級やジェル検定上級の試験では、スカルプチュアと言って人工的に爪を長く作る施術があるのですが、スクエアオフに整えます。
長方形で角を取った形です。
ネイルの「ファイリング」練習の仕方
1枚のチップで、この順番で削っていくと、たくさん練習できますよ。
スクエア
↓
スクエアオフ
↓
ラウンド
↓
オーバル
↓
ポイント
↓
バレリーナ
まずはチップに、スクエアの形を練習してみましょう。
その角を取った形がスクエアオフ。
そこから先端を削る時にエメリーボードの角度を手前に倒して真横に削ってみましょう。
先端が丸くなります。
サイドとの角を少し均せば、ラウンドです。
ラウンドの一番出ている爪先とストレスポイントをなだらかにしたのがオーバルです。
そのオーバルの爪先をシャープにしたのがポイントです。
その、ポイントの先を平に整えた形がバレリーナです。
セルフネイルの「爪の形を整える(ファイリング)」ラウンドのやり方
今回は基本の形の『ラウンド』という形に整えます。
サイドはまっすぐ、爪先は自然に丸く整えます。
この、爪の形を整えることをファイリングと言います。
ラウンドは、ネイル検定の試験にも出題され、強度もあり生活がしやすい爪の形なのです。
まず、自爪を削る爪やすり(エメリーボード)の持ち方から。
端っこを、親指・人差し指・中指の3本で、つまむよう持ちます。
親指にエメリーボードを乗せて動かすと、エメリーボードが安定して削りやすくなります。
親指にエメリーボードを乗せたまま、円を描くように丸く動かします。
一方向に動かすようにしましょう。
この動きをストロークと言います。
削る時に、エメリーボードを持っているギリギリのところに爪を当てて、エメリーボードの端っこまで動かします。 チョコチョコ細かく動かして削るよりも、長いストロークで削る方が早く削れます。
右側は、反対に中央に向かって右から左に動かすとやりやすいです。
爪に力をかけないで、丸く動かすイメージで、脇を開けて、腕を大きく動かします。 バイオリンを引くような感じで動かします。
サイドを削る時は、親指で横の皮膚をしっかり下げてやります。
皮膚を下げると、爪と皮膚の境目がよく見えます。
その境目にエメリーボードを差し込んで、まっすぐに引いて削ります。
この時に、エメリーボードの角度に注意してください。
結構エメリーボードを寝せた状態なのが分かりますか?
これを起こした状態で削ると、爪の側面の厚みを削ってしまい、薄くなって爪が折れやすい状態になります。
※オーバルの形は、この時点で緩やかなカーブを描きながら、爪先の方向に向かって削ります。
反対側も、少しやりにくいですが、親指で皮膚を下げてエメリーボードをまっすぐ動かして削ります。
サイドがまっすぐになったら、角がないように軽く先端につなげます。
この削り方をマスターしたら、スクエア、スクエアオフ、オーバル、ポイント、バレリーナの形にも整えてみましょう。
爪の「形別」のファイリングのやり方はこちらの記事で詳しく解説しています↓ 自分でやるとむずかしい… 『爪の削り方』 エメリーボード(爪やすり)の持ち方から、爪のサイドの削り方など、ファイリング(爪の形を整えること)のコツをまとめました。 今回、紹介している爪の形の種類は、こ ... 続きを見る
セルフネイルの『爪の削り方』スクエアオフ・バレリーナネイルなど解説
爪やすり(ファイル)を使う前の下準備『面取り』の仕方
まず、爪やすり(ファイル)を使う前に、
必ず『面取り』という作業をします。
ヤスリなのでファイルの面はガサガサしています。
そのガサガサした面で爪を削るのですが、ファイルの角は皮膚に当たります。
なので、ファイルの角をなだらかにしていないと、爪周りの皮膚を傷つけてしまいます。
特に粗めの80グリッドや100グリッドのファイルは、角を見るとガタガタしてるのが見えるくらいなので、ノコギリで皮膚を切るような感じで危険です。
※グリッド(G)とは、目の荒さを表すものです。
数字が大きければ、目が細かいです。ネイルでは80〜240Gのものが多く使われます。
自爪を削る用の爪やすり(エメリーボード)も、ジェルをオフする時に使う爪やすり(ファイル)も面取り作業は必ずします。
面取りができたかどうかは、指で撫でて確認します。
ザラザラしなければOKです。
ネイルのファイリングが苦手な人の特徴4つ
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ファイリングが苦手な人はある特徴があります。
1、爪に力をかけすぎてる
2、動きが小さい
3、爪ヤスリを当てる角度が間違っている
4、削っているところが見えていない
その理由を、一つ一つ説明します。
1、力をかけすぎている
爪にエメリーボードを押さえつけながら削ると、爪に負担がかかりすぎて、意外と削れていません。
また、なだらかに削れず、角ができやすいです。
その為、引っかかりやすく爪先がガサガサするのです。
2、動きが小さい
ちょこちょこと削ると、角ができやすいのと、なかなか削れていません。
長いストロークで削りましょう。
3、角度が間違っている
角度が違うと、爪のコーナーなど上手く削れません。
もう一度、角度を確認しましょう。
爪に対して45度が適性です。
4、削っているところが見えていない
サイドを削る時など、削っているところが見えていますか?
削るところが見えるように指を持ってきましょう。
また、皮膚を下げて(スキンダウン)ストレスポイントが見えるようにしましょう。
ファイリングと似たネイル用語
ジェルネイルをする時に色んな「ネイル用語」が出てきますよね?
ネイル用品などもいろいろあって混乱しませんか?
ファイリングと間違えやすい「サンディング」「バッフィング」「シャイニング」の違いについて確認していきましょう。
サンディングは「ザラザラ」、バフィングは「ツルツル」、シャイニングは「ピカピカ」と覚えましょう。
ネイル用語「サンディング」って何?
ジェルネイルやスカルプチュアをする前に、密着を高める為に爪表面を削ることを言います。
爪表面に細かい傷を入れることで、ジェルとの密着面積を増やし、取れにくくする為に行います。
爪表面はザラザラしています。
ネイル用語「バッフィング」って何?
スポンジファイルと言う、スポンジに爪ヤスリが付いたもので削ることを言います。
ジェルをオフする時に、ガザガザになった荒い表面を、なだらかにする時に使います。
または、ツルツルの表面をマットな状態にする時に使います。
ピカピカに磨く前の状態で、爪表面はツルツルしています。
ネイル用語「シャイニング」って何?
シャイナー(爪磨き)を使ってピカピカに仕上げることを言います。
ネイルケアのネイル用語がたくさんあるけどどう違うの?
ネイルの専門用語で、「甘皮処理」「キューティクルケア」「ウォーターケア」「ドライケア」が出てきます。
どれもルースキューティクルを除去することを言います。
どう違うのか、詳しく解説していきます。
ネイル「キューティクルケア」って何?
甘皮処理のことを言います。
キューティクルリムーバーと言う、ルースキューティクルを柔らかくしてくれるものを使って、優しく除去します。
主に、ネイルケアやマニキュアを塗る時に行います。
ジェルネイルのドライケアとは?
ドライケアとは水を使わないで行うキューティクルケア(甘皮処理)のことを言います。
セラミックプッシャーやマシーンを使って、ルースキューティクル(爪の角質)を削って除去します。
ジェルネイルや、スカルプチュアなどのエクステンション(人工的に爪を作る)をする時に行います。
爪に水分がない方が、ジェルやスカルプの密着が良い為です。
反対に、キューティクルリムーバーをつけて、水(お湯)に指先をしっかり浸けて甘皮を柔らかくしてから行う甘皮処理のことをウォーターケアと言います。
本来は「ドライケア」と言って、爪が乾燥した状態でこのセラミックプッシャーで甘皮を削ります。 甘皮処理をきちんとやらないとジェルの持ちが悪くなるのは知ってる。 仕上がりもいまいち。。。 でもニッパーを使うのは怖い。。。 そんなあなたには、セラミックプッシャーを使う甘皮処理が最適です。 ・どこま ... 続きを見る
しかし、今まで多くのネイル初心者さんへの甘皮処理を教えてきて、ウエットな状態でセラミックプッシャーを使う方が、初心者でも「ルースキューティクル」だけを上手に除去することができて、しかも安全なのでウエットな状態で使用するやり方をお伝えしてます。
やり方はこちらの記事をご覧ください↓
ジェルネイルの甘皮処理はどこまでやるの?簡単なやり方を解説
まとめ
セルフネイルのファイリングのやり方のポイントは、
1、エメリーボードの持ち方
2、ストロークの仕方
3、支えを作ること
4、エメリーボードを当てる角度
甘皮処理や塗り方以外にも、爪の形や表面にも手を加えないと、ジェルネイルやマニキュアは「剥がれやすい」と言うことが理解できましたでしょうか?
『ファイリング・サンディング』の必要性を軽視してるために、結果的にジェルの塗り方で失敗するということが起こります。
しっかりファイリングをマスターしましょう。