ジェルネイルの行程で必ず出てくる「サンディング」っていったい何?
「何のためにやるの?」
「どれくらい削るの?」
「絶対しないといけないの?」
『サンディング』の必要性を軽視してるために、結果的にジェルを塗る行程で失敗するということが起こります。
サンディングの必要性ややり方、使用するファイルについて、ネイリスト歴12年のネイル講師が解説していきます。
ジェルネイルのサンディングとは?
サンディングとは、爪表面を艶のない状態になるまで軽く削ることを言います。
まず、ジェルネイルの定着定義は、3つあります。
このいずれかの条件に当てはまらない限り、ジェルが定着しません。
〈ジェルネイルの定着定義〉
⑴油分・水分がない爪の状態
⑵サンディングした爪の状態
⑶未硬化ジェルがある状態
この⑵の『サンディングした爪の状態』を作るために、この工程は欠かせないのです。
爪とジェルとの密着面積を増やして、ジェルネイルが爪に安定するように爪表面に軽く傷を入れます。
これをサンディングと言います。
スポンジファイルという、スポンジ型のものは柔らかいので、爪に負担をかけずに細かく削れます。
爪の断面図を見ると3層でできています。
爪表面:トッププレート(縦の繊維でできている)
真ん中:ミドルプレート(横の繊維でできている)
皮膚側:アンダープレート(縦の繊維でできている)
この縦と横の繊維の組み合わせで柔軟な爪ができています。
二枚爪の方は、爪表面のトッププレートが剥がれているため、強度がなくなって割れやすいのです。
サンディング(爪の表面を整える)のやり方
一番上の層(トッププレート)は縦の繊維でできています。
なので、爪への負担が少ないように、縦にファイルを動かして、爪に細かい傷を入れます。
ここでは、爪に細かい傷を入れるのが目的なので、ガリガリと同じところを何度も削ってしまうと爪を薄くしてしまうだけので、爪の光沢を消すようなイメージです。
爪に光沢がある状態だと、ジェルが滑ってしまい、塗る時に皮膚に流れやすかったり、ジェルが定着しなかったり、付けてもすぐに取れたりといったことが起こります。
写真のように、爪の表面に光沢がないようにします。
また、ルースキューティクル(甘皮処理)の除去不足をここでカバーすることもできます。
特に爪のサイドに残ってる場合が多いので、サンディングがてら「ルースキューティクル」も除去します。
ここまでやって、ジェルを塗る下準備が「やっとできた」ということです。
サンディングに使うファイルのグリッド数
だいたい、100〜240G(グリッド)のものを使います。
スポンジバッファーは、爪の縦皺が深い方の溝に入ってくれるので、しっかりサンディングができます。
爪が薄い方は、傷が深く入りすぎると痛んでしまうので、当たりが柔らかいスポンジバッファーがおすすめです。
普通のファイルを使う場合は、軽く持って力をあまり入れずに行います。
傷を入れるのが目的なので、何度も同じところを削って爪を薄くしないようにしましょう。
サンディングをしないとどうなるの?
サンディングフリーのジェルなら、サンディングなしでジェルネイルを塗ることができます。
爪が薄くてサンディングできない方には良いでしょう。
しかし、私の経験からすると、サンディングをする方が持ちが良いです。
爪先から取れやすい方は、爪先だけでもサンディングをすると、持ちが良くなります。
爪の傷の隙間にジェルが入り込んで、例えるなら「ジェルと爪がガチッと握手をした状態」で固定されるのです。
爪がツルツルの状態だと、爪の上にジェルが乗ってるだけなので、剥がれやすいのです。
ジェルネイルの付け替えを頻繁にしてしまうと、このサンディングの回数が増えて、爪を薄くしてしまいますが、3週間以上間を空けたペースで、適切なサンディングであれば問題ありません。
頻繁な付け替え、過度なサンディング、マシーンでの削りすぎが原因で爪が薄くもろくなってしまうと、尚更ジェルネイルの持ちが悪くなってしまいます。
サンディングの意味を正しく理解し必要最低限にしておけば大丈夫です。
まとめ
ジェルネイルをする上で、必要な「サンディング」。
甘皮処理は必要性が理解できても、サンディングの行程はなかなか重要視されていませんが、実はとっても大事な行程なのです。
正しく理解し、削りすぎに注意しながらやりましょう。