ジェルネイルのクリアのみで作るやり方を解説します。
透明感のあるツヤツヤネイルに仕上げるコツや、クリアジェル綺麗に仕上げる塗り方のポイントを、ネイリスト歴12年のネイル講師が解説していきます。
この記事のポイント
・クリアジェルをツヤツヤに仕上げるやり方
・ジェルネイルのベースジェルのみではいけないのか?
・ジェルネイルのトップジェルのみでは持ちが悪い?
・クリアジェルネイルの持ちは悪いのか?
「ベースジェル」と「トップジェル」の役割の違い
ジェルネイルをする際に、ベースジェル、トップジェルはどちらも必ず塗ります。
同じクリアジェル(透明なジェル)でも役割が違います。
クリアジェルネイルを綺麗に作る為にはこの2つがポイントです!
・『ベースジェル・トップジェルの役割を理解する』こと
・ジェルを綺麗に塗るやり方の『6つのコツ』を知ること
ジェルネイルを塗る前のケアや、爪の悩み別(反り爪や二枚爪)のベースジェルの塗り方のコツは、別で詳しく解説してますので、ここでは、一般的な爪の方の『ベースジェル・トップジェルの塗り方』のみに絞って書いています。
ベースジェルの役割と特徴
ベースジェルは、爪との密着を高めるものです。
自爪とカラージェルのくっ付きを良くします。
なので、ベースジェルを塗らないと…
・直にカラージェルを塗ってしまうと直ぐに剥がれる
・そもそも爪に定着しない
・カラージェルの色素が爪に沈着する
といったことが起こります。
ベースジェルがちゃんと塗れていると、カラージェルがそこに綺麗に乗ります。
ベースジェルがガタガタだと、もしその後にカラージェルを塗るなら、カラージェルもガタガタになり、仕上がりのネイルがボコボコした感じに見えます。
また、爪先の厚み部分(※エッジと言います)にもベースジェルを塗ることで、次のカラージェルも定着し、トップジェルもくっ付きます。
なので、爪先から剥がれるのを防ぐ為にも、ベースジェルを隅々まで塗り、爪表面をぷるんとした綺麗な下地を作りましょう。
トップジェルの役割と特徴
トップジェルは、
・カラージェルを守る
・ぷるんとしたツヤを出す
この2つの役割をしていて、固めにできています。
その固さを利用して、ジェルネイル全体の強度を上げたり、パーツを付けたりもします。
その他にも、こんな事にも使います。
・カラージェルと混ぜてシアーカラー(半透明の色)を作る
・ラメと混ぜてグラデーションやラメラインに使う
・筆を綺麗にする
・マーブル模様を作る
・ストーンやホログラムをくっ付けるノリ代わりに
・オリジナルパーツを作る
メーカーによっては、「ベースジェル」と「トップジェル」が1つになったものがありますが、役割が違うので、私個人的な意見では、別なものを選びます。
クリアジェルネイルの「持ち」はいいの?
クリアジェルのみだと、カラーやアートを施したジェルネイルに比べて、ジェルの層が少ないので、厚みがないです。
なので厚みがない分、「強度がなくて持ちが悪いんじゃない?」と思われるかもしれません。
しかし、ベースジェル・トップジェルをそれぞれ爪先まできちんと塗れば持ちは良いです。
ベースかトップのみで、クリアジェルネイルをしてしまったら、持ちはあまり良くないと思います。
どうしても爪先から剥がれやすい方は、ベースジェルとトップジェルの間に、ラメを混ぜたトップジェル(※)を爪先端に塗ってあげると持ちがよくなりますよ。
※もしキラキラするのが嫌な方は、ナチュラルホワイトのラメがおすすめです。
クリアジェルをセルフで塗るための『6つのコツ』
【重要ポイント】
1、皮膚を引っ張る
2、筆の種類
3、筆の持ち方
4、手の動きを安定させる
5、爪の塗る順番を見本通りにする
6、指を下向きにして塗る
このポイントを抑えながら、手順を見ていってください。
ジェルネイルのクリアのみのやり方
プレパレーション(ネイルケア)
ジェルネイルを塗る前のケアなどは、別動画で解説してますので、こちらをご覧ください。
爪表面の消毒(水分・油分を除去)
ネイルクレンザーで、爪の水分と油分をしっかり除去します。
爪に水分と油分が残っていると、塗るときに定着せず、ジェルをはじいたり、直ぐに剥がれる原因になります。
塗りやすいように皮膚を抑える
【重要ポイント1】
ネイリストは、何気に爪周りの皮膚を引っ張って、皮膚と爪の境目が良く見えるようにして塗っています。
セルフネイルでは片手しか使えないので、爪周りの皮膚が邪魔して、ギリギリまで塗りにくいのと、皮膚が邪魔して筆が当たってしまいジェルのはみ出しの原因を作ります。
このように、セロハンテープで皮膚を引っ張りながら保護する事で、格段にジェルが塗りやすくなるのです。
筆と持ち方
【重要ポイント2】
クリアジェルは平筆を使います。
なぜかというと、平筆の『角』を使ってジェルを盛ったり、誘導しながら塗るからです。
【重要ポイント3】
筆の持ち方がポイント!
※写真で持ってるのは、筆ではないですが(笑)
人差し指を離して筆を持ちます。
なぜかというと、爪に対して平行にして筆を動かさないと、ジェルの厚みを作れないからです。
マニキュアは塗料なので塗れればいいのですが、ジェルネイルはジェルの厚みを均一に伸ばしてくる塗り方なのです。
塗るというよりも、『爪全体にジェルを伸ばす』というイメージです。
【重要ポイント4】
筆を持ってる手をどこかに当てて安定させる
ちなみに私は、手首に当てて塗りますよ。
そうする事で、手のブレがなくなり塗り方が安定します。
ベースジェル1回目を塗ります
ベースジェル1回目は、少な目の量で、爪全体の隅々まで塗るイメージです。
【重要ポイント5】
いきなり爪の根元ギリギリから塗ると失敗します。
根元側は、ネイリストでも一番気を使う個所です。
塗りやすいところから先にジェルを広げていって、塗りにくいところを後にする事で、時間が経って根元側にジェルが流れていってしまうのを防げます。
なので、まずは中央にジェルをのせます。
中央に乗せたジェルを、爪の側面の方に誘導します。
爪の側面はガタガタしてることが多いので、しっかりその凹凸にもジェルが行き渡るように塗るのがコツです。
爪の先まで伸ばしてきます。
爪の厚み(エッジ)も塗ってくださいね!
爪の側面・先端までジェルを伸ばしたら、いよいよ根元部分を塗ります。
少しジェルの厚みを保ちながら、筆でゆっくり根元側に押しだすイメージで持っていきます。
その押し出したジェルを左右のコーナーに、筆の角を使って誘導します。
ゆっくりでいいので、丁寧に誘導します。
このベースジェルが、爪の隅々まで行き渡っていることが、重要なのです。
【重要ポイント6】
この根元部分を塗るときに、爪先をグッと下向きにすることがポイント!
爪先をグーンと下に向けると根元部分が見やすくなります。
指を水平にしたままだと、筆が邪魔して目線から根元部分が隠れて見えません。
これが失敗する理由です。
見えないから失敗するのです。
先ほどの、ゆびを水平にしたままというのは、上の写真みたいな状態のことです。
指を立てるとは、上の写真の状態のことです。
重力で下にジェルが流れるので、根元側(キューティクル)に流れる心配がありません。
爪全体にジェルを塗ったら、専用ライトで硬化します。
※ライトの照射時間は、 LEDライトは20秒、UVライトは1分が目安です。
ベースジェル2回目を塗ります
先ほどと、手順は同じです。
でも、ジェルの量は1回目よりやや多めです。
1回目で爪に満遍なくジェルが塗ってあるので、
2回目は『塗り残しがないか?』を注意して、良く見ながら塗ります。
そして硬化する前に、『ぷるん』とした艶がある状態である事を確認してください。
ここで筆跡が付いていたら、量が少なかったという事です。
もしそうなっていたら、ジェルを塗り足しましょう。
ここで『ぷるん』とした状態にする事で、この後に塗るカラージェルが綺麗に仕上がります。
ジェルが皮膚にはみ出していないかしっかり確認して、はみ出していたらウッドスティックなどで綺麗に除去してください。
ここでそのまま硬化してしまうと、カラージェルがベースジェルをたどって流れてしまいます。
そのあとに塗るトップジェルも皮膚に流れてしまう原因を作るので、しっかり確認しましょう!
しっかり、ジェルのはみ出しを確認して、OKならライトで硬化します。
トップジェルを塗る
トップジェルは、ベースジェルより多めの量です。
少なすぎると、艶が出ない場合があります。
筆跡が残らない量を塗りましょう。
※トップジェルが見えやすいようにカラージェルを塗ってあります。
ベースジェルと同じく、まず爪の中央にジェルをのせます。
爪の横側と爪先に広げていきます。
根元は、ジェルの厚みを筆で押しだすように持っていきます。
コーナーは筆の角を使ってジェルを誘導します。
全体を均します。
爪先の厚み(エッジ)も忘れずに!
全体の形を整えハイポイントを作る
綺麗なアーチ状になるように、筆もそのように動かします。
ジェルが多いところは、筆圧をかけずに、ジェルの表面だけを動かすようなイメージで、少ないところに持っていきます。
若干、筆を浮かして、爪先の方へ「そーっと」もっていきます。
こんな感じで、表面が綺麗なアーチ状になりました。
形が決まったら、完全硬化します。
※メーカーによって硬化時間が異なるので、確かめましょう。
仕上げ(未硬化ジェルの拭き取り)
ネイルクレンザーで、未硬化ジェルを拭き取ります。
※未硬化ジェルとは…ジェルは空気に触れてる表面部分が固まらず、ぬるぬるしています。それを拭き取らないと埃などがネイルに付き、紫外線などでその埃が付いたまま固まってしまいます。メーカーによっては拭き取り不要の「ノンワイプトップジェル」もあります。
コットンの同じ面でなんども拭くと、ジェルネイルの仕上がりが曇ってしまいます。
ネイルクレンザーをコットンにたっぷり付けて、1本1本綺麗な面で優しく拭き取るようにしましょう。
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エメリーボードでアウトラインを整えます。
エメリーボードとは、自爪を削る用の厚みが薄い「爪やすり」のことを言います。
この時に、削り過ぎると、せっかく爪先まで塗ったジェルを削り取ってしまい、爪先からジェルが剥がれやすくなってしまいます。
あくまで、飛び出してしまったジェルを削るだけです。
最後に、キューティクルオイルで保湿します。
仕上げにオイルを塗ることによって、爪とジェルネイルの間に油膜を作り、水の侵入を防ぐことができます。
この作業をするだけでジェルネイルの持ちが良くなります!