バーチャルネイルは、深爪の短い爪でも元々の爪が長かったように見せることができる技法です。
「短い爪を普通の爪くらいの長さに見せたい」と思っている方は必見です。
ネイリスト歴12年のネイル講師が、ジェルネイルで簡単にできる「バーチャルネイル」のやり方を解説していきます。
バーチャルネイルとは?
爪のピンク色の部分を人工的に長く見えるように作ったネイルをバーチャルネイルと言います。
自爪の色に合うピンク色で爪を作って、元々の爪がそこまであるかのように見せる技法です。
バーチャルフレンチとは?
人工的にフリーエッジを作った後にフレンチネイルにします。
主にアクリルパウダーとアクリルリキッドで作るアクリリックスカルプチュアで作ります。
コンテストなどでは、アクリリックフレンチスカルプチュアで美しいネイルを競います。
確かに美しいこのバーチャルフレンチネイル、高い技術力が必要なので、セルフネイルでやるのは難しいです。
ネイリストでも、トップレベルの人しか出来ません。
ジェルでのバーチャルネイルの作り方
今回はバーチャルフレンチよりも難易度が低く、ナチュラルに見えるバーチャルネイルのやり方を解説します。
初心者でもジェルで簡単に自爪を長く見せれるスカルプチュアです。
自爪っぽく、フリーエッジ(人工的に長さを足すところ)は短めの5㎜程度で作っています。
まず、自爪を短く整えます。
甘皮処理をします。
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サンディングをします。
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フォームをつけます。
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ジェル専用ライトに入れる時に、フォームの羽根が邪魔になるので、折っておくと入れやすくなります。
今回、フリーエッジ(人工的に長さを足すところ)には、ラメやホログラムをクリアジェルに混ぜたものを使います。
初心者でもジェルが流れにくく形が作りやすいです。
カラージェルは、自爪の色に近いものを使います。
明る過ぎると浮いて見えるので、少し茶色を混ぜてオリジナルカラーを作ると落ち着いた肌色になってオススメです。
まず、プレパレーション(ジェルを塗る前の下準備)が終わってネイルクレンザーで爪の油分水分を除去したら、自爪だけにベースジェルを塗ります。
そして、一旦硬化します。(LEDライトで20秒、UVライトで2分)
メモ
※硬化とは、柔らかい物質が化学的な作用によって硬くなっていくことを言います。
ジェルには『光重合開始剤』と言うものが含まれていて、専用の光を当てることによって液体を固体に硬化させます。
ラメなどを混ぜたクリアジェルで、フリーエッジを作ります。
フォームの上に、作りたい爪の長さまで乗せます。
自爪にも少しかかるようにジェルを動かします。
ストレスポイントまで持って行きます。
そして、一旦硬化します。(LEDライトで20秒、UVライトで2分)
メモ
※ストレスポイントとは、爪が皮膚から離れている両サイドの最終地点のことを言います。
ここが一番負荷がかかりやすいポイントなので、この部分を強化することで折れにくいネイルを作ることが出来ます。
ストレスポイントより先をクリアジェルで塗ります。
先端もしっかりクリアジェルで覆います。
イエローラインあたりが凹みやすいのと、強度のためにジェルを盛ります。
クリアジェルを置いたら、高さが欲しいところで筆を離します。
すると、その部分が引っ張られ、高さを出すことが出来ます。
時間が経つと、ジェルが垂れてくるので、馴染んだらすぐにライトに入れて硬化します。(LEDライトで20秒、UVライトで2分)
メモ
※ジェルネイルは、ライトの光とアクリル樹脂が化学反応を起こして固まります。
この時に化学反応熱が発生し、爪が熱く感じる場合があります(硬化熱と言います)。
ジェルを一度に乗せる量が多い場合など、化学反応が一気に起こるので熱く感じます。
そうしたら一度ライトから手を出して、熱が治ったら再びライトに入れましょう。
一度硬化熱が発生したら、再度ライトに入れても一度科学反応を起こしてるので化学反応熱は出ません。
ストレスポイントを重点的にピンチを入れます。
クリアジェルの厚み分を内側に押し込むことで、その厚みを保ったまま爪の形を整えることができるので、強度のあるスカルプができます。
ジェルはすでに硬化してるのでフォームを取ります。
もう一度ピンチを入れます。
斜め下に向かって圧をかけます。
真横ではなく、斜め下に向かって圧をかけます。
Cカーブが均等なアーチになるようにピンチを入れます。
ピンチが入ったら、爪全体にクリアジェルを塗ります。
ジェルを足して、ハイポイントを作ります。
馴染んだら硬化します。(LEDライトで20秒、UVライトで2分)
一旦、ネイルクレンザーで未硬化ジェルを拭き取ります。
メモ
※未硬化ジェルとは…ジェルは空気に触れてる表面部分が固まらず、ぬるぬるしています。その固まっていない層のことを未硬化ジェルと言います。その未硬化ジェルと次に塗るジェルがくっつき一体化して、ジェルネイルはできあがります。
爪ヤスリ(180Gファイル)で形を整えます。
爪ヤスリを縦に持ち替えて、爪のサイドをまっすぐに整えます。
表面も、満遍なくヤスリをかけて、なだらかにします。
削りすぎないように注意しましょう。
ネイルクレンザーで削った粉を綺麗に取ります。
乾いたら、ベースジェルを全体に塗ります。
そして、一旦硬化します。(LEDライトで20秒、UVライトで2分)
最初に作った、自爪の色に近いカラージェルを、ムラのないように塗ります。
一旦、筆をペーパーなどで拭いて綺麗にします。
その綺麗な筆で、フリーエッジを拭き取ってきます。
塗った後に筆で余分なカラージェルを拭き取ってくる事を「バックワイプ」と言います。
そして、一旦硬化します。(LEDライトで20秒、UVライトで2分)
もう一度、カラージェルを塗ってバックワイプします。
筆を綺麗にしたら、フリーエッジを拭き取ります。
自爪を長く見せるために、実際のイエローラインよりも爪先側を拭き取ります。
そして、一旦硬化します。(LEDライトで20秒、UVライトで2分)
トップジェルで仕上げます。
ラメでガサガサしないように、先端も忘れないように塗りましょう。
最後に全体を見て、綺麗なアーチ状になってるか確認しましょう。
爪の中心が一番高く盛り上がるようにハイポイントを作ります。
ツヤがまっすぐに入るまで様子を見ます。
ジェルが馴染んで、全体がぷるんとなったら硬化します。(LEDライトで20秒、UVライトで2分)
未硬化ジェルを拭き取ります。
ノンワイプトップジェルをお使いの方は拭き取りは不要です。
軽く形を整えます。
キューティクルオイルで保湿したら完成です。
バーチャルネイルの強度
ピンチをしっかり入れて、アクリルの層を十分にとっていれば強度はあります。
厳密に言うと、クリアジェルはほぼアクリルです。
しかし、ラメが入っていたり、顔料が多く入っているものを使うとクリアよりも強度は低くなります。
クリアジェルだけで作ったスカルプチュアより強度は落ちますが、フリーエッジ5㎜以下のスカルプチュアにはほとんど影響ないほどの強度はあります。
まとめ
バーチャルネイルは、イエローラインをぼんやり隠すのがポイント!
そのために、フリーエッジをラメやホログラムをクリアジェルに混ぜたもので作ってイエローラインを曖昧にします。
テクスチャーが硬くなるのでフリーエッジが初心者でも作りやすいのもポイント!
全体の形を整えてから、自爪に近い色でイエローラインを理想の場所に設定して塗ります。
バックワイプでフリーエッジに乗ってるカラージェルを拭き取って理想の自爪の長さのところにだけカラージェルを乗せる方法です。
簡単にできるので、是非やってみてください!