フレンチネイルは、簡単そうに見えて、実は一番難しいアートです。
しかも白フレンチは、ごまかしが効かないので、ネイリストでも結構気を遣うものです。
綺麗なフレンチネイルは、左右対称のカーブで、フレンチのラインがくっきりと滑らか。
これをセルフネイルでやるのは、難易度が高いです。
今回は、100均でも売ってるようなシールを使って、『フレンチネイル』を簡単に作るやり方を紹介します。
私はネイルサロンを12年経営しており、ネイリストを育成するスクールの運営・指導もやっています。
今までのサロンワークやスタッフ育成で培ったノウハウを生かして、これからセルフで「ジェルネイル」を楽しみたい方の為に、分かりやすく解説していきます。
フレンチネイルの由来
アメリカ人が、フランス人の綺麗な爪に憧れて、そんな風に見えるようにアートしたのが始まりです。
「フランス人のような綺麗な爪」と言うことで『フレンチネイル』と名付けられました。
おしゃれな街フランスのパリジェンヌ達の間では、
「ナチュラルで健康的な美しさが良い」とされていたので、意外にも爪はシンプルで綺麗に整える程度だったそうです。
爪のピンク色の部分が健康的な色で、爪先の白がくっきりと映えて見えるフランス人の爪。
そんな綺麗な爪を見たアメリカ人が、自分の爪をなんとか近づけようとして生まれたネイルアートです。
フレンチネイルのやり方
プレパレーション
まず、ジェルネイルを塗るための準備をします。
甘皮処理・ファイリング・サンディングをしておきます。
その後に、ジェルクレンザーで爪表面を消毒し、爪の水分・油分を除去します。
ここでちゃんと水分・油分を除去していないと、ジェルが定着しません。
その他にもジェルクレンザーで消毒する理由は、グリーンネイルにならないように除菌するためです。
※グリーンネイルとは、緑膿菌が繁殖してしまい、爪が緑色になってしまうことです。
ベースジェルを塗る
ベースジェルは、「自爪」と「カラージェル」のくっ付きを良くします。
なので、ベースジェルを塗らないと…
・直にカラージェルを塗ってしまうと直ぐに剥がれる
・そもそも爪に定着しない
・カラージェルの色素が爪に沈着する
といったことが起こります。
隅々まで丁寧に塗りましょう。
一旦硬化します。(LEDライトで20秒、UVライトで2分)
※硬化とは、柔らかい物質が化学的な作用によって硬くなっていくことを言います。
ジェルには『光重合開始剤』と言うものが含まれていて、専用の光を当てることによって液体を固体に硬化させます。
これを2回やって、ジェルネイルのベースができます。
フレンチの根元側に色をつけたい場合は、この後カラージェルを塗って硬化せてください。
ピンクを入れると、白フレンチの白が際立って綺麗です。
シールを貼る
シールを貼る部分の未硬化ジェルを拭き取ります。
シールをしっかりくっ付けるために、特に爪の端を綺麗に拭き取ってください。
爪中央は、拭き取らなくても大丈夫です。
丸いシールを使うことで、フレンチネイルの綺麗なラインのガイドにできます。
深めのフレンチラインにしたい場合は、シールを少し丸めて貼ります。
丸めたまま、お好みのフレンチラインの位置に貼ります。
隙間が無いように密着させます。
カラージェルを塗る
カラージェルでフレンチ部分を塗ります。
端の方は、筆を立てて塗るとやり易いです。
ちなみに、白が一番難しいです。
ピンクや赤、黒よりも、白はラインがはっきり出るので、ちょっとでもラインがガタついたりすると目立ちます。
シールを取ります。
この時に、フレンチラインが崩れてしまったら、ジェルクレンザー(ネイルクレンザー)を筆に少し含ませて、ラインを修正します。
筆にジェルクレンザー(ネイルクレンザー)をたくさん含ませてしまうと、フレンチラインがぼやけてしまうので、一旦キッチンペーパーで軽く拭いて、筆が湿る程度に調整して使います。
筆先が丸い「オーバル筆」を使って爪の根元側からフレンチラインを拭ってきます。
これを「バックワイプ」と言います。
綺麗にラインが整ったらライトで硬化します。
2回目は、ラインを修正しながら色むらをなくすように塗ります。
フレンチ用の斜めにカットされた筆を使うとやり易いです。
サイドのキワは、フレンチ用の筆の尖った部分を使ってシャープに仕上げます。
フレンチラインは、ジェルを筆で押し出すようなイメージで、ジェルの厚みを保ちながらラインを繋げていくと綺麗にできます。
もし、ラインからはみ出してしまったら、ジェルクレンザー(ネイルクレンザー)で修正します。
ラインが整ったら、専用ライトに当てて硬化します。
(LEDライトで20秒、UVライトで2分)
トップジェルでツヤを出す
トップジェルの役割はこの2つ
・カラージェルを守る
・ぷるんとしたツヤを出す
なので、仕上げには必ず塗ります。
トップジェルはベースジェルよりも多めの量を塗ります。
詳しいトップジェルの塗り方はこちらをご覧ください。
硬化後、未硬化ジェルを拭き取り、オイルで保湿したら完成です!
フレンチネイルの幅
フレンチネイルの幅は、だいたい爪の4分の1くらいを目安にします。
特に決まりはないですが、ナチュラルネイルのフレンチはだいたいそれくらいがバランスが良いです。
また、カットスタイルでフレンチラインを変えます。
ラウンドの形なら、浅めに。
オーバルやポイントの形に整えたなら、フレンチラインは深めにした方がバランスが良いです。
爪の長さにもよりますが、ナチュラルな長さでしたら、カットスタイルに合わせて、それに並行するようにフレンチラインを整えると綺麗に仕上がります。
フレンチネイルを失敗した時は…
フレンチネイルのラインが綺麗に書けなくても、可愛くカモフラージュできます。
では、そのテクニックを紹介します。
ラメでごまかす
ラメでラインをぼやっとさせてごまかせます。
ラメラインを引く
ラメでラインを引くと細かいフレンチラインのブレが目立たなくなります。
ラインストーンを乗せてごまかす
ラインストーンをフレンチラインに並べれば、ラインのガタつきは見えなくなります。
ホログラムやラメと一緒に乗せても可愛くなりますよ♪
ホログラムを並べる
フレンチラインにホログラムを散りばめても、可愛くフェイクできます。
ラインを書き足す
こんな風にランダムにラインを書き足すと、フレンチラインが上手くいかなくてもカモフラージュできます。
まとめ
1、フレンチネイルは、実は難しいアート。
2、シールを使うことでフレンチラインのガイドになる。
3、フレンチラインの修正はジェルクレンザー(ネイルクレンザー)を使う。
4、万が一、上手くいかなくてもカモフラージュのレパートリーはたくさんある!
フレンチネイルは、ごまかしの効かないアートなので、セルフネイルではちょっと難しいかもしれませんね。
でもカモフラージュの技法を使えば、可愛くアレンジできます。
いろんなパターンで楽しんでみてはいかがでしょうか?