妊娠するためには
・精子と卵子に「受精する力」があること
・受精卵を受け入れる準備ができている「母体」であること
が条件です。
この条件が満たされない体質が不妊体質なのです。
・その条件を満たすために必要な事とは?
・あなたは不妊体質?
この2つについて、お話したいと思います。
「受精する力」のある卵子・精子
卵子について
受精した後、細胞分裂してからの様子で良い卵子だったのかが、初めて分かります。
きれいに細胞分裂を続け、ちゃんと着床し、赤ちゃんにまで育つのものが"良い卵子"です。
卵子が受精して受精卵になっても、必ずしも妊娠に結びつくわけではありません。
妊娠までいくのは"良い卵子"だけです。
体外受精や顕微授精では、排卵誘発して多めに成長させて人工的に卵子を取り出して、そこに精子をふりかけたり、あるいは顕微鏡下で精子を1匹、卵子に注入したりします。
精子が卵子に入ったからといって、必ずしも全てに「受精現象」が起こるわけではありません。
細胞分裂を始めてからも様々です。
順調に細胞分裂した受精卵を子宮に戻します。
きれいな状態のものはちゃんと着床して妊娠する確率は高くなりますが、状態の悪いものは期待できません。
逆にいえば、良い卵子さえあれば、赤ちゃんが誕生するのは自然なことです。
精子について
精子はエネルギー源のミトコンドリアに、しっぽをつけただけのものです。
精子の役目は、この2つです。
・DNAというデータを圧縮した、人の設計図の半分を持ち込んでいるようなもので、卵の新しい生命活動スイッチをオンにする。
・他に染色体分離のための要素もありますが、DNA以外は、精子が卵子に行き届くためのもので、DNAを無事に卵子に運び込みむ。
『良い精子』とは、生きているかどうか、DNAが壊れていないかだけです。
顕微授精では関係ありませんが、普通妊娠や人工授精、体外受精なら、数があって元気がいいか?が良い精子と言えます。
卵子は単細胞のまま何十年と生きて、どんどん数が減っていくのに対して、精子は大量生産です。
1匹の精子がその大もとから成長するにはやはり80日くらいかかりますが、それでも1秒に数百個くらい、1日に1千万から1億以上の精子を生産しています。
年齢も関係ありません。
60代でも70代でも精子は生産されますし、その精子で妊娠可能です。
男性の精子を良くする体質改善は、女性に比べて簡単です。
だったら、男性も一緒に体質改善して良いDNAを届けましょう。
不妊症になりやすい体質とは?
卵子の数
卵子は毎月、「卵巣の中で新しく生まれて成長するもの」と思っていませんか?
まず、卵の大もととなる"原始卵胞"といわれるものは、女性がまだ胎児のうちにすでにできています。
つまり、お母さんのお腹の中にいる時から、すでにお腹の中に一生分の原始卵胞がちゃんとできているのです。
お母さんのお腹の中にいる時に、お母さんが不安を抱えていたりすると、その不安などを受け継ぎ、潜在意識的に妊娠に対する不安を持っている場合があります。
子供の頃、夜泣きがひどかったなど、そういう要因があったのかもしれません。
また、早期閉経という遺伝子体質を持っていると、40歳前後に卵子の数がなくなってしまうと言われています。
初経を迎える頃には40万個の卵子がありますが、毎月1000個ずつ眠りから覚めて、細胞分裂を始めます。
そしてその中でも、一番成熟した大きな卵胞「主席卵胞」の中の卵子が1個だけ、卵胞を突き破って卵巣の外に飛び出します。
これが"排卵"です。
残りの卵胞はしぼんでいきます。
ところが37.5歳のターニングポイントを迎えると卵子の数の調整に関わるホルモンが減少するため、卵子の減少が加速すると言われています。
なので、ホルモンのバランスを整えることが重要です。
酵素の生産量
酵素が足りてないと、老化した卵子や、子宮、女性機能全てにおいて、修復や再生ができないので劣化するいっぽうなのです。
体内で酵素は、毎日生産されていますが、一生に生産できる総量は、遺伝子に組み込まれて決まっており、1日で生産できる総量も決まっています。
それは、私たちがお腹にいた時、つまり胎児の時のお母さんの食事が関係しています。
傷を治したり、髪の毛を黒くしたり、爪を作ること、脂肪からエネルギーに変えることなど、全部酵素の力なのです。
1日に生産できる酵素の量は個人差はありますが、限られています。
限度があるということです。
そして、酵素の生産量は、年齢とともに減っていきます。
40歳を境に激減します。
その証拠に、
『白髪が増える』
髪の毛を黒くしている場合ではないほど、酵素が減ってきている…
『傷の治りが遅い』
ちょっとした傷より、酵素がやらなきゃいけないことがたくさんある為、そこまで廻らない…
と言うことが起こります。
代謝のために酵素が使われないということは…もちろん細胞の再生もできません。
つまり酵素が足りてないと、お肌の再生と一緒で、老化した卵子や、子宮、女性機能全てにおいて、再生ができないから劣化するいっぽうなのです。
酵素をたくさん持って生まれた子供は、代謝がいいですし、免疫力も高いです。
そもそも酵素が少ない人は、『食事で酵素を補う』ことと、『消化に負担をかけない』工夫が必要です。
男性は、酵素の観点からも、生まれてくる赤ちゃんのために、体質改善をして良い遺伝子を届けてあげましょう。
年齢
高齢になると妊娠しないのは、お母さんの体を守る非常に大事な仕組みです。
今なら、病気だったり、出産できる状態じゃなければ、簡単に手術ができる時代ですが、手術もできない時代に高齢で妊娠・出産することは命の危険に関わります。
20代前半と同じように40、50歳代で妊娠できたとしたら、昔だったら死の宣告を受けているようなものです。
なので、卵子が老化し、自然に妊娠、出産しにくくなるのは、お母さんの命を守るためにできた、大事な体の仕組みなのです。
腸内環境が悪い
腸で血液は作られます。
腸内環境が悪いと…
・良い栄養素が吸収されないので、栄養を届ける事ができません。
・血液がドロドロになり、いい栄養を運ぶことができません。
・便秘になって有害物質が溜まります。
・酵素を無駄に使ってしまい、代謝が悪くなり、細胞の再生ができません。
腸内環境が悪いと、質の良い卵子ができません。
発酵食品を積極的に摂り、腸内環境を整えましょう。
消化不良を起こす、小麦粉製品、乳製品、食品添加物を極力食べないように心がけましょう。
腸内環境と不妊の関係性を詳しく書いた記事はこちら 私たちの体は、口から食べたものが、腸で分解吸収され、それらが血液となって全身を巡り細胞になります。 つまり、食べたものがそのまま肉体になっていくのです。 腸内環境が悪いと、綺麗な血液を作ることができな ... 続きを見る
腸と不妊の関係「腸内環境」が悪いと妊娠できない理由4つ
血行が悪い
良い血液を細胞に届けることができないと良い卵子もできません。
座りっぱなしの仕事や、常に同じ体勢をとっていると、血行が悪くなります。
筋肉の量が少ない人も、血液を末端まで送るポンプの役目があまりできないので、血行が悪いです。
低体温の方も血行が悪いので、体を温めましょう。
小さい時から外食が多い
小さい頃から外食や、コンビニで買ったもの、スーパーのお惣菜、お手軽簡単な料理の素を使った料理には、たくさんの食品添加物が入っています。
食品添加物の影響で、男性の『草食化』が進んでいるようです。
食品添加物などの有害物質は、ホルモンバランスを崩しますし、ファストフードなどでは油の質が悪いので細胞を老化させたり、劣化させます。
コンビニスイーツも、添加物や白砂糖が多く入っているため、卵子の老化を早めてしまいます。
妊娠した人の特徴
妊娠しやすい体質とは、『卵子の質』を健康に保つことができるカラダと言うことです。
不妊治療した方が妊娠に至った時の共通点はこの3つ。
・排卵日の頃は、2~3日で一気に37℃近くに体温が上昇する。
・高温相が安定し、37℃前後の体温を保っている。
・高温相が14日以上続いている。
そのためには、カラダの「冷え」を改善しなければいけません。
「血流を良くする」という意識を持ちましょう。
まとめ
まず、卵子や精子の役割を知りましょう。
そして、食べ物や環境が与える、身の回りにある有害物質について意識しましょう。
有害物質は、体の冷えやストレスに繋がり不妊体質になってしまいます。
体質は、生まれてくる前に決まってます。
卵子の数、酵素の生産量はお母さんの食事や環境と深く関わってきます。
受け継いだものを大事にし、それを自覚し、そのうえで、今自分ができることをしましょう。
自分のカラダだけではなく、生まれてくる赤ちゃんのために、カラダを綺麗にし、悪いものをカラダに入れないようにして、良い遺伝子、良い卵子、良い母体を作りましょう。
そのためには、「血流を良くすること」を意識した体質改善をしましょう。
かと言って、頑張りすぎると、それがストレスで「副腎」という臓器がが疲労し、ホルモンのバランスが崩れます。
妊活を楽しむこと!
これが一番大事です。
パートナーと共に、体に良い食事を楽しむことや、散歩や、お風呂でゆっくり過ごすのもいいと思います。
お風呂にアロマキャンドルとかも、素敵ですよね!
お休みの日は、有機野菜を買いに出かけるとか。
きっとあなたが『妊活』を楽しんでると、パートナーも意識が変わって、「妊活」を喜んで一緒にやってくれると思いますよ。