昔からイライラしたらカルシウムというように、カルシウムには神経の興奮状態を抑える作用があります。
カルシウムを摂ることで、ストレスに強くなるため、妊活中は積極的に摂ることで、ストレスによる副腎疲労を軽減できます。
また妊娠中は、胎児の成長の過程で、確実にお母さんのカラダからカルシウムを奪います。
なので、妊娠前からしっかり摂っておくことが大事です。
厚生労働省で公表している、カルシウムの摂取基準データを確認すると、成人女性は600〜700mgを目安にカルシウムを摂るのが理想的です。
しかし、カルシウムの吸収率は10〜50%なので、ほとんどが流れていきます。
意識して、多めに摂るくらいでいいのです。
では、カルシウムはどんな食材に多く含まれるのでしょうか?
カルシウムを多く含む食品TOP10とその量(根拠のデータ元も)
1位、干しエビ
カルシウム量が最も多い食品は、100g中に7,100mgも含まれている干しエビです。
2位、カニがん漬け
次いで4,000mgで、カニがん漬け。
※がん漬は、干潟に生息する小型のカニを利用した塩辛の一種である。有明海沿岸で作られる郷土料理で、地域によってがね漬、がに漬、真がに漬などとも呼ばれる。
3位、トビウオ(焼き干し)
3,200mgの焼干しトビウオと続きます。
4位、バジル(粉末)
4位は調味料に使われる粉末状のバジルで、こちらは100gに2,800mgのカルシウムが含まれています。
5位、カタクチイワシの田作り
5位はカタクチイワシの田作りで、2,500mgと大健闘しているといえるでしょう。
6位、ベーキングパウダー
意外なことに、6位にはいわゆるふくらし粉で知られる、ベーキングパウダーが入っています。
2,400mgと5位に迫る量ですから、カルシウムの摂取に役立つことが分かります。
7位、カタクチイワシ(煮干し)
7位は再びカタクチイワシですが、加工方法は煮干しなので、その点に違いがあります。
含有量は2,200mgです。
8位、桜えび
8位は、桜えびの素干しで2,000mg
9位、海老の佃煮
9位は、エビの佃煮で1,800mg
10位、ケシ・タイム
乾燥したケシ、そして調味料で知られるタイムが並びます。
ケシとタイムは1,700mgで同じく10位となっています。
いずれも文部科学省公開のデータで、信頼できる数字と考えられますから、十分に参考にすることが可能でしょう。
ただ、100gあたりで比較した場合のカルシウム量なので、必ずしも容易に摂取できるとは限らない点に注意です。
カルシウムと合わせて摂ると吸収のよい栄養素とは?
カルシウムは骨の健康に不可欠ですが、一方では吸収率が高くないという欠点があります。
数字的には摂取量の10〜50%程度で、沢山食べても半分は流れ出てしまう傾向です。
様々な食品に含まれているので、飽きずに色々と食べて摂取できますが、それだけではもったいないといえます。
そこでポイント!吸収効率を高めてくる栄養素との組み合わせです。
カルシウムはビタミンDやたんぱく質との相性がとてもよく、低い吸収率を改善してくれます。
更に、カルシウムと同じくミネラル類に分類されるマグネシウムも、相性のよい栄養素として知られます。
カルシウムを含む食品を口にする時は、この3つの栄養素を意識して一緒に摂ると、骨の健康が守りやすくなります。
逆にリンはカルシウムとの相性が悪く、吸収を阻害してしまうことが分かっています。
少量では問題になるほどではありませんが、多く摂り過ぎると不足が生じて栄養バランスが崩れるので、そこは要注意となります。
リンは身の回りにある色々な食材に含まれ、普通に食事をしていればまず不足しませんから、意識的に摂取するのではなく、控えめに気を付けるのが賢明です。
〈リンの予備知識〉
リンには2種類あります。
食材にもともと含まれている「有機リン」
食品添加物に使われる「無機リン」
【無機リン】
ハムやベーコン、練り物、プロセスチーズ、インスタント麺、缶詰、ファストフードなどの加工食品に食品添加物として使われています。
ただ、食品添加物については成分表示が義務づけられていないため、食品にどれだけ無機リンが含まれているかがわからないのが実情です。
無機リンは有機リンに比べて、腸から吸収されやすく、血液中のリンの濃度(血清リン濃度)が上昇しやすくなります。
食品添加物のリンがカルシウムの摂取を妨げています。
食品添加物は、妊活に限らず有害物質で体に悪影響を及ぼします。
カルシウムの吸収も妨げるので、体にいいことは何もありません。
無添加なものを選びましょう。
カルシウムの最適な調理法や食べ方とその理由
吸収効率が低い栄養素なので、複数の食材を上手く組み合わせて活用したいところです。
ビタミンDは魚類に含まれていて、カルシウムの吸収を助けますから、焼き魚はどちらの栄養素も摂れます。
勿論、美味しさの相乗作用も発揮されるので、栄養の組み合わせは試してみる価値があります。
ビタミンDといえば、しいたけやきくらげといったきのこ類にも含まれているので、きのこと桜えびで作るパスタも狙い目です。
チーズやごまは、カルシウムの摂取に役立ちますから、ミネラル豊富な玄米パスタなどを使って様々な料理を楽しめるでしょう。
(注意)ただし、チーズの乳製品は、腸内環境が悪いと乳製品の未消化物質(カゼイン)が腸から血液に入り込み悪さをしますので、あまりオススメできません。
たんぱく質も同様に、カルシウムをサポートしてくれる栄養素なので、肉と卵や大豆食品と乳製品を組み合わせましょう。
カルシウムを使った代表的なメニュー3つをご紹介
8位の桜エビを使った、かき揚げです。
さっと揚げてサクサクの衣で食べるかき揚げ。
酸化した油は、卵子の劣化につながりますので、揚げたてをいただきましょう!
いなり寿司は意外にも、カルシウムを効率的に摂ることができるメニューの1つです。
油揚げにもカルシウムが含まれています。
調味料は砂糖、ミリン、醤油、水が定番ですが、レンコンやニンジンと、カルシウムの吸収を助けるビタミンD豊富な干し椎茸を加えるのがコツです。
これらの具材を加えることによって、カルシウムの吸収量が増します。
旨味も増して一石二鳥ですから、これまでのいなり寿司に一工夫を加えてみるのも良いでしょう。
干しエビは、カルシウム含有量1位食材!
そのカルシウムの吸収を助けるビタミンD豊富な干し椎茸とたんぱく質が豊富な鶏肉、食物繊維のこんにゃくを入れた中華ちまきは、バランスの摂れたメニューです。